これはいじめ?と思いはじめた
順番
その後も無視は順番に回っていった。
中心人物はいつも『Aちゃん』どうやらこの子の機嫌を損ねるような事があるとそのグループに無視されるんだと気が付いた。
次の標的が見つかると無視は終わる。それを繰り返していた。
いじめがエスカレートしていく
下校後すぐに、一人の女の子の机の回りに人が集まっているのが廊下から見えた。
私と幼馴染のYちゃんは横目で見ながら通り過ぎた。「何か嫌な感じがする。関わりたくない。」と思っていた。
「ちょっと!」と声をかけられた。こっちにこいと言わんばかりに睨みながら手招きしている。
Hちゃん達がその子の机の中の物を広げていた。
「えっ⁉」と思わず声を出してしまったが睨まれて黙って見ていた。Yちゃんの顔を見たが私と同じ事を感情を持っているだろうと感じた。
汚い
一人の子がビニール袋に入った食べ物を笑いながら出してきた。「これ、ウジ虫わいたよ。」「じゃあ、それ引き出しの奥に入れておこう。」「教科書に鼻くそでも付けておく?」と笑いながら一人の子が、机の中に置いてあった教科書に鼻くそをほじってつけた。他にもいたずらをしていたが、その二つが衝撃過ぎて覚えていない。
そこを放課後校内で遊んでいた同級生の男の子たち数人が廊下を通りかかったとき、突然一人の子が、「ねーねーちょっとちょっと」と呼び止めた。
「何か臭いと思ったら、ほらっ!これ見て!」と机の奥を見せた。男の子は当然驚いて「うわっ!」と大きな声を出した。「残したもの机の奥に隠してウジ虫がわいてる。」と入れた本人が言った。「汚い!鼻くそじゃない?」と鼻くそを付けた本人が言った。
次の日からその子は、思い当たらない出来事を理由に、「ウジ虫汚い。」と机をけられたり、「可愛いくてもウジ虫じゃ男子に相手にされる訳がない。」と言われ毎日泣いていた。
どうやらこの子が可愛いから嫉妬しているんだと思った。
みんなHちゃん達がいないところでは普通に話をしていたが、見つかれば次は自分の番だとビクビクしていた。
「普通の子はみんなAちゃん達が変だと思ってるよ。」と声をかけていたが、数日後、その子は学校に来なくなった。