切ない思いで
次の日の朝
私はアザだらけの自分の顔を見ていて思い出した。
まだ1年生か2年生の頃、この日は、父の仕事が休みだったので夜はみんなでどこかに食べに行こうということになっていた。
日中は家族みんなで遊んでいたが、私は顔にケガをしてしまった。
鼻血が止まらいし痛みも強かったのでコタツの中にもぐっていつの間にか寝てしまっていた。
目が覚めてコタツから顔を出すと部屋は真っ暗で家には誰もいない。
家じゅうの電気をつけて、しばらくボーっとしていたが途中で思い出した。そうだ、今日はご飯を食べに行くと言っていた。
状況が分からないのでとりあえずコタツにもぐった。
どれだけの時間が過ぎたのか分からなかったが長く感じた。
みんなが帰って来て、「おいしかったよ。」と弟が言った。
私‥「何で連れて行ってくれなかったの?行きたかった。」
母‥「起こしたけど起きなかったよ。あんたのご飯は今から作るけどあるもので適当に作るよ。」
私‥「ご飯いらない。」
母‥「あらそう。じゃあ作らないからね。」
そしてご飯を食べずに寝たこと、姉や弟が寝ていても絶対に置いて行ったりなんかしないのに!と布団の中で泣いていたことを‥。
それでも母親のことが嫌いな訳ではなかった。
そこで、何か言ったりすれば母の機嫌が悪くなるかもしれない。
自分が我慢をすればその場の空気が悪くなることはない。
自分が我慢をしていればいいんだ‥。
そして何事もなかったように学校へ行った。